「おもしろい家が建てたい」「明るい家にしたい」というご要望から設計は始まりました。
ご夫妻の夢を共存させつつ、日々の使い勝手も大切に。
そんな想いで何度も検討し、打合せを重ねて出来上がったお家です。
住まいの正面を閉じて格調高いデザインに
樹脂製のボードを壁に貼り付けるサイディングと違って、左官職人が手作業で仕上げる、ジョリパットという素材を使用した外壁は、独特な風合いと質感を演出してくれる素材です。黒のジョリパットをコテで塗り、固まってからサンダーで削ってこのようなラフな仕上げにしています。
余計なものを削ぎ落としたシンプルモダンなデザインも、壁の種類に少しこだわるだけで、遊び心を演出できます。
暗いグレーのジョリパットの外壁は、コンクリート製の塀や駐車スペースとの相性も良く、白い壁に比べると汚れも目立ちづらいです。
ただし、暗いグレーだけだと色味が少なく地味な印象になってしまうため、デザインのアクセントとして、窓の周りに素材感のある無垢の板を。手前の塀にはカラーモルタルを使っています。
窓の位置と数を工夫した明るい空間づくり
窓の位置関係や角度を調整することで、自然と日光が室内へ差し込むように設計したリビングです。
基本的に、人通りの少ない空間に窓を向けているため、人目を気にしてカーテンを閉める必要はありません。日差しの方向を計算して窓を設置しているので、夕方の西日でまぶしい思いをすることもないでしょう。
また、吹き抜けを使って2階部分から光を取り込んだり、勾配天井に光を反射させて空間をより広く感じるように配慮したりしているのもこだわりのポイントです。
手触りと質感を重視した素材選び
住宅の内装は、柔らかな白色や木材の特徴を活かしてナチュラルに仕上げました。
ただ、シンプル・ナチュラルな内装は物足りない印象になりがちです。そこで、こちらの住宅では、各部の素材選びにこだわっています。
洗面台ひとつ取ってみても、温かみのある良い無垢材を中心にしつつ、手触りの異なるモルタルを仕上げ材に使用。高さを上げて洗面台を使いやすくしつつ、アクセントになるアンティークな壁出しタイプのカランや、影ができづらい電球色の間接照明を選ぶなど、デザインに加えて実用性を重視しているのもポイントです。
キッチンの背後には便利なウォークインクローゼットを設置
キッチンやリビング、浴室からアクセスしやすい住宅の1階には、家族共用のウォークインクローゼットを設置。家事の中でも重労働である、「ぬれた洗濯物を持って移動する」「洗い物を干す」「乾いた洗濯物を片付ける」という手間を大幅に削減しました。
大きなウォークインクローゼットは、自室に置く荷物の量を減らして、生活空間を広げるアイデアでもあります。寝室に置く荷物を減らせば、日々の掃除やシーツ交換も楽になるでしょう。
一見すると奇抜に見えるデザインも、実は遊び心と実用性を両立させた注文住宅ならではの工夫です。シンプルでありながら、一戸建てに良くあるお悩みを解決し、住みやすく使いやすい暮らしに興味のある方は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。