家は冬のことを考えて建てるべし

投稿日:2021年03月03日

今回のブログは、冬と向き合った家づくりについてご紹介します!

 

こんにちは、敦賀スタジオの河田です。

 

日本の昔からの家づくりは

『家は「夏」のことを考えて建てるべし』

と考えられています。

 

 

夏は湿気が多く、年中通して夏が一番不快と考えられていたからです

そのためどの部屋にも風通しよくするために窓を配置したり

自然に換気ができるように気密という考え方はありませんでした。

 

 

しかし、時代は変わり高気密高断熱な家が当たり前となり、

24時間換気で空気は入れ替わり、エアコンの性能も向上し、

夏が快適に暮らせるようになりました。

 

一方で、冬の問題は取り残されたままになっています。

このブログでは、冬と向き合った設計のポイントを紹介していきます。

 

 

①『寒くない家』

 

『こんな家が欲しい』

どんな夢を持たれていますか?

 

 

「かっこいい家が欲しい」

「大きい家が欲しい」

「家事導線がいい家が欲しい」

「書斎やシアタールーム,プライベートな庭などの趣味が楽しめる家が欲しい」

「なるべく安い家が欲しい」

 

ご家族によって思いは様々だと思います。

滋賀県以北の方は特にですが,

『あったかい家が欲しい』

という方が圧倒的に多いです。

 

 

『新しい家なのに寒い。。。。。』

『一戸建てになったら,光熱費がすごく上がった。。。』

こんな話がよくあります。

 

 

賃貸アパートにお住まいされている方は体験しやすいかもしれませんが,

築年数がかなり経っている物件を除いて,

実は,賃貸アパートは性能が高いことが多いです。

というのも,アパートは一戸建てに比べて,

外気に面している部分が少ないです。

左右,上下に隣の部屋があるため,温めた空気が外に漏れにくいです。

 

 

では,新築住宅で寒さを軽減する方法はないものでしょうか。

以下に挙げたものを実践すると,寒さ軽減どころか,光熱費がかかりにくい家にすることも夢ではありません。

 

 

①『冬寒くない家に』

 

1.設計力で寒くない家に

太陽の光を取り入れた設計をすることがとても大切です。

『光なんか嫌いだー』という方もおられるかもしれませんが,

日本人は基本的に南から入ってくる暖かい光を本能的に求めています。

住宅に置き換えると,太陽の光を取り入れることはとても大切です。

・構造体が許す限り、南側にできるだけ多くの窓を設ける

・不要な窓はつけない

太陽の光をたくさん取り入れることで、無料の暖房として使えます。

 

2.建物の性能を高くする

・窓の性能

・断熱性

・気密性

これはわかりやすいですね!

高気密高断熱の家が当たり前な時代になりました。

しかし、その反面犠牲にしている部分もあります。

それは初期にかかる建築費用です。

昔に比べて家が高くなってきてるな。。。という代表的な一つです。

 

『ガソリン車VSハイブリット車』

ハイブリット車はモーターとバッテリーが搭載され

燃費という性能が高いため,車両代が高いですよね。

ただし,燃費が良いので,ガソリン代が安いです。

 

住宅も理屈としては同じです。

断熱材や窓の性能を上げると,建築費が高くなります。

しかし,性能が高いと電気代という光熱費が安くなります。

 

今は性能が高い家を選ばれることが多いです。

車は買い替えがききますが,家は買い替えがききません。

住宅ローンという建築費が払い終わったとしても,光熱費は一生払い続けるモノだからです。

 

ぜひ、寒くない家で、光熱費も抑えられる家を設計しましょう!

 

 

 

②『雪と向き合った設計』

次に、雪のことを考えた家づくりです。

 

 

積雪エリアのわたしたちにとってはとても大切なポイントです。

屋根から落雪し、室外機や車が凹んでしまった。。。

または、お隣さんの庭に落ちて、大切な木が折れてしまった。。。。

など、雪が降ると聞く話です。

 

今年の冬は何度かドカ雪がありましたね。

 

家における雪で気をつけなければならないポイントがいくつかあります。

 

・屋根形状 切妻、寄棟、片流れ、陸屋根etc

・勾配 屋根の角度

・庇の長さ

・隣地までの距離

・雪止めの数

・下屋を設置する

 

 

全てが複合的に関わってくるので、これさえ選べば大丈夫というものは基本的にはありません。

ただ、特に大切なポイントは雪が流れる方向と隣地までの距離です。

片流れや切妻などの雪が流れ落ちるような屋根の場合、流れる方向が隣地だと隣地に落ちてしまうということがあります。屋根は外観のデザインを左右するとても大切なモノです。そのため、形を変えたくないという思いであれば、隣地からの距離を少しでも取りましょう。そうすることで、お隣に落ちるという最悪のケースは防ぐことができます。

 

など、土地の状況やお好みの外観などにより必要な対策は変わってきますので、ぜひプロにご相談ください。

 

 

今回は、

①寒くない家

②雪と向き合った家づくり

というテーマの二つだけでしたが、設計は奥が深いので他にもたくさんポイントがあります。

 

お家づくりをお考えの方は、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

 

 

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