地震に強い家の条件とは?

投稿日:2019年05月10日

日本において避けて通れないのが、地震対策です。
ここ数年でも東日本大震災や熊本地震など記憶に残るような大地震が起こりました。

 

これから家づくりを考えている方は耐震性についてもしっかりと検討したいところですが、実際どんな家が地震に強いのか?わからない方も多いことだとおもいます。

今回は地震に強い家の条件をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

 

【地盤の強さ】

 

 

 

地震に強い家づくりにはしっかりとした基礎や構造だけでなく土地(地盤)も大事な要素となります。地盤の強さは役所のハザードマップなどや地盤情報システムで調べることができます。

 

軟弱地盤や液状化がある場合は地盤改良工事が必要になります。

 

また、地震に強い家はその土地にあった工法で家づくりをすることが大事です。
田んぼなどの農地を埋め立てて、住宅地として立地可能な土地にすることを「造成・整地」と言います。
造成や整地をしたばかりの土地には注意しなければいけません。

 

新しく造成された土地には、元々の地盤に土を盛る「盛り土」が混在している可能性があります。
盛り土が混在していると、元の地盤と新たに造成された箇所で地盤の固さに違いが生まれてきてしまいます。

 

その結果、土地の一部が沈んでしまったり(不同沈下)、地震時の揺れ方に違いが出ることから、建物にひびが入ったり、建物が傾いてしまう可能性があります。

 

 

・軟弱地盤の見分け方

水辺に近い土地は泥や多量の水を含んでいるため、地盤の強度が弱い軟弱地盤の可能性があります。
地盤の強度が弱い場合、地盤の改良をしたり、固い地盤まで杭を打つことによって建物を支える方法で改善することが出来ますが、土地購入前に軟弱地盤かどうか調査することはできません。

 

 

しかし、以下のことに該当する場合は注意する必要があります。

・水辺に近い地域
・整地されてから5年に満たない
・造成されてから10年以下
・付近の建物の外壁や塀などにひびが入っている

 

 

 

 

 

 

【住宅の耐震性】

 

 

 

日本は地震が多く、地震に強い建物について多くの方が関心を持っているかと思います。
また、木造は地震に弱いといったイメージを持っている人もいるかと思いますが、地震にに対する強さは構造の種類だけでは決まりません。

 

地震に強い家をつくるには、以下の事が重要になってきます。

 

 

1. きちんとした構造計算をおこなうこと

そもそも二階建ての木造住宅や平屋建てRC造などは構造計算の必要がないと建築基準法には明記されています。

建築士が壁のバランスなどを簡単にチェックして、OKだと判断すれば家を建てることが可能になるのです。

 

確認申請の際にも、構造の書類は必要ありません。
しかし、実際に構造計算しないで建てた家は本当に必要な強度が出ていないこともあります。
きちんとした構造計算をおこなうことが地震に強い家をつくるための最低限の条件となります。

 

 

 

2. 耐震等級3で設計

耐震等級とは、国が決めた住宅性能表示制度で、建物がどの程度の地震に耐えることができるのか?ということを示しています。

最低基準は耐震等級1です。耐震等級3は、その1.5倍の強度となっており、消防署などの施設と一緒の強度になります。

 

熊本地震の際は、耐震等級3の家は被害がなく、震災後も自宅で暮らし続けることが出来ました。
地震の際には、建物の重さに比例して地震力がかかるので重い建物には大きな力がかかってしまいます。そうなると、軽い木造住宅は耐震等級3にしやすいです。

そのため、実は木造住宅の方が地震に強いと言えます。

 

 

 

3. しっかりとした施工をおこなうこと

いくらしっかりと耐震設計をおこなったとしても、施工がきちんと行われていなければ意味がありません。
現場の方のチェックも入念におこなわなくてはいけません。

木造の場合、「金物が指定した場所についているのか?」、「ボルトの閉め忘れはないのか?」などです。

 

場所によっては金物の種類も多いため、複雑になりいくら職人さんであっても間違えてしまうこともあります。そのため、設計者や現場監督、第三者機関を利用してかならずチェックをおこないます。

 

 

 

 

 

【家具の耐震にも注意】

 

 

地震が起こった際の死因として、意外と多いのが倒れた家具の下敷きによっておこる「圧迫死」です。
阪神・淡路大震災の際は死者の8割のかたが家具の転倒による圧迫死で亡くなりました。
そのため、家具の耐震についても甘くみてはいけません。

 

 

1. 安全空間の確保のため「家具の配置」を工夫する
避難の妨げとなるような場所(出入口や廊下、階段など)には家具を置かないようにしましょう。
また、寝室などにできるだけ大きな家具は置かないのが理想です。

 

地震時の火事を防止するためにも火気の近くにはなるべく家具を置かないような工夫も必要になります。

家具を倒れにくくするための対策として、重いものを下に収納するという方法もあります。

 

 

 

 

 

 

2. 家具の固定方法

L字金具で壁下地などに固定するのが基本です。
しかし、その方法が難しければ、ポール式器具やストッパーなどを使用する方法もあります。

 

 

 

※家具の固定方法に関して詳しいことはこちらを

ご覧ください。→いざという時に家族を守る!住宅の地震対策のポイント

 

 

 

【まとめ】

 

 

地震に強い家の条件を紹介しました。
地震に強い家にするには、「地盤の強さ」「住宅の耐震性」「家具の耐震」が重要になります。

 

 

住宅の耐震性能を上げるには以下のことに注意しなければなりません。

・きちんとした構造計算をおこなう
・耐震等級3で設計
・きちんとした施工をおこなう

 

スタジオコンクは敦賀市、小浜市にて自然素材のデザイン住宅を提案しております。
設計の際にきちんとした構造計算をおこない、お客様が安心して住めるような住まいづくりをおこなっています。
家づくりをご検討の方はぜひお越しください。

 

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