投稿日:2019年05月14日
わが国は、世界有数の地震大国です。
そのため、建物の耐震基準も年々厳しくなっています。
今では、築10年くらいのいえであれば、震度6の地震が来ても耐えられるよう、設計されています。
しかし、窓ガラスに関しては違います。
万が一大きな地震が来た場合、ガラスが割れて飛び散ってしまえば凶器になりかねません。
また、家具についても、しっかりと固定しておかなければ転倒してきて下敷きになってしまうこともあります。
「窓ガラスの飛散防止対策」「家具の転倒防止対策」をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
・窓
地震が発生してうねりが起きたとき、窓枠にひずみが生じて窓ガラスが割れることがあります。
窓ガラスの危険性として、「割れた窓ガラスがささる」「破片を踏んでケガをする」「片付けの時に手を切る」などがあります。
また、ガラスの破片が外に落ちて、下を通った人をケガさせてしまう場合があります。
地震により、玄関ドアが変形してドアが開けられなくなり、やむを得ず窓から避難する場合、ガラスが割れていると窓からの脱出が難しくなります。
地震に強い窓ガラス
1. 網入りガラス
火災の際ガラスが落下しにくいため、防火性に優れています。
割れても飛散しにくいので安全なガラスです。
2. 強化ガラス
板ガラスを加熱して急速冷却することでガラスの強度を上げます。
フロート板ガラスの3.5倍ほどの強度があり、割れにくいガラスです。万が一割れても粉々の丸い粒になるため、手を切る心配もありません。
ただし、一点集中での力には弱く家具やハンマーで比較的容易に割れてしまうため防犯上は有効ではありません。
3. 合わせガラス
二枚または複数枚のガラスを中間の接着剤により一体化したガラスです。合わせガラスは破損時にガラスの破片が飛散しにくいため安全性が高いです。また、中間膜が二枚のため防犯上も有利です。
強化ガラスほどの衝撃の強さはありませんが、強靭な中間膜がガラスを吸着しているので、ガラス破片の飛散や脱落はありません。
地震の際危ない窓
1. 開かない窓
固定され開かない窓を「はめころし窓」「FIX窓」といいます。
固定されているため、地震の際窓がゆがんで割れやすくなっています。
特に、古くなって硬化したシーリング材はガラスの自由度をなくしてしまうため割れやすいです。
2. コーナーの窓
コーナー部分にL字型にガラスが合わさっている場合は注意が必要です。
地震が起こった際、建物のコーナーには力がかかるので、コーナー部分がガラスの場合はガラスが割れやすいです。
住まいの窓を地震に強くする
1. 窓ガラスのガラスに飛散防止フィルムを貼る
1㎡あたり5,000円~20,000円程度で貼ってもらうことができます。
透明度が高いため、目立たないので安心です。
2. カーテンをする
ベッドの近くに窓ガラスがある場合は、就寝時はカーテンやブラインドを必ず下すようにしましょう。
ワンクッションあることでガラスから身を守ることができます。
・家具
前回のブログ(地震に強い家の条件とは?)でも紹介しましたが、阪神大震災によって亡くなった人の多くは、大型の家具が転倒して下敷きになったことが原因でした。
大型家具の転倒を防止するために壁や天井に固定器具を使う方法があります。
家具の固定方法
1. 壁への固定はL型金物で
固定のための金具はL型金物と木ネジを使用します。家具の上ならどこでも良いというわけではありません。両端部の、家具の桟が確実に入っている位置に金具を取り付けましょう。
家具の桟が入っていない位置では、金具を取り付けても確かな効果はありません。
また、一般的に壁の縦桟は30センチあるいは45センチの間隔で家具の幅や置きたい場所によっては上手く合わない場合もあります。
そこで家具の位置を自由に決められるよう壁に横木を取り付け、そこにL型金物で家具を固定する方法もあります。
2. 家具を積み重ねる場合は上下を連結する
上下に積み重ねて使う家具は最上部の家具だけ桟に固定しても、それより下の家具が固定されていなければ転倒してしまいます。
「家具の側面に金具を取り付けて上下を固定する」または、「それぞれの家具を壁の桟に固定する方法」の二つがあります。
3. 天井で家具を支える
壁の中に桟が入っていないため家具を固定できない場合、天井で家具を支える方法があります。
衣装ケースを家具の上に置いて、天井と家具の隙間を埋める方法があります。
この場合、衣装ケースがすべって落ちないよう、ゴムシートを敷いたりしなければいけません。
また、家具と天井の間を突っ張り棒などで支える場合、「家具と天井との間が大きく空いている場合」や「奥行の小さい家具」に使用しても意味がありません。
【防災グッズを用意しよう】
最低限、準備しておきたい防災グッズを確認しましょう。
1. リュックサック
地震の時、両手が自由に使えるようリュックサックを持つのが一番です。
2. 水、飲料
最低限3日分、できれば1週間程度あると良いでしょう。
3. 防寒着
震災が起こった時が冬の場合、寒さで体力が落ちてしまわないよう防寒着を準備しましょう。
4. 軍手
物を片付けるとき、割れたガラスなどで手をケガしないように合った方がいいです。
5. 簡易トイレ・衛星関連
トイレ、歯磨きなど水回り関係は少しでも快適に過ごすために必要になってきます。
6. ライト・ランタン
停電したとき、避難する時、ライトやランタンがあると安心です。
7. 電池・発電機
懐中電灯の電池が切れたり、携帯電話の充電が切れたとき、繰り返し使うことのできる電池・発電機があれば安心です。
8. 現金
忘れがちですが、地震が起きたときATMはすぐには復旧しないのである程度の現金は持っておきましょう。
9. 常備薬
心臓病などの疾病を持っている方は特に重要です
地震対策として、窓ガラスの飛散防止対策・家具の転倒防止対策はご自身でも対策可能なので日頃から気を付けておきましょう。
【地震に強い窓ガラス】
・網入りガラス
・強化ガラス
・合わせガラス
【家具の固定方法】
・壁への固定はL字金物
・家具を積み重ねる場合は上下連結
・天井との隙間に衣装ケースを置いて支える
【防災グッズ】
・リュックサック
・水、飲料
・防寒着
・軍手
・簡易トイレ
・ライト・ランタン
・電池・発電機
・現金
・常備薬
スタジオコンクは敦賀市、小浜市にて自然素材のデザイン住宅を提案しております。
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