住宅ローンの借り方と融資までの流れ

投稿日:2020年09月03日

 

住宅ローンは、マイホームの購入を資金面からサポートしてくれる強い味方です。

しかし、誰もがすぐに利用できるわけではありません。申し込む際には、借り入れを希望する金融機関にさまざまな書類を提出するため事前に準備しておく必要がありますし、申し込み後は金融機関の審査もあります。

手続きをスムーズに進めるために、また審査に通るためにも、決済までの流れを押さえておくことが重要です。

今回は、住宅ローンの流れや審査の内容を中心に、知っておきたいポイントを紹介します。

・申し込む前に借入可能額を知ろう

住宅ローンを申し込む前に、自分がいくら借り入れできるかという「借入可能額(借入限度額)」を確認することが大切です。

金融機関では、ローン契約希望者の収入や返済期間などから、借入可能額を算出しています。それを上回る融資額を希望すれば、審査に落ちる一因になるため、自身の返済能力を把握するうえでもシミュレーションしておくことが大切です。

借入可能額の算出方法は金融機関によっても異なりますが、一般的には「返済負担率(返済比率)」を用いるケースが多いです。返済負担率とは、年収に対するローンの年間返済額の割合のことです。たとえば、年収400万円の人が年間100万円を返済する場合、返済負担率は25%となります。

多くの金融機関では返済負担率が25%以下になるよう勧めており、単純計算で年収400万円の人が35年ローンを組む場合、年間返済額100万円.35年=3,500万円が借入可能額となります。

実際には、金融機関が将来の金利を予測して独自に定めた「審査金利」や、ほかのローンの借入額なども借入可能額の算出に用いられるため、上記の額よりも少なくなりますが、一つの目安として把握しておくと良いでしょう。

借入可能額を詳しく知りたい方は、金融機関やフラット35などのホームページにシミュレーションができるページがありますので、こちらで確認してみましょう。

・住宅ローンの審査の大まかな流れ

住宅ローンの申し込みから融資が実行されるまでの流れを確認しておきましょう。

(1)金融機関への申し込み

(2)事前審査(1日~1週間)

(3)住宅の売買契約

(4)本審査(2~3週間)

(5)住宅ローンの契約(1日)

(6)融資実行

一般的に、金融機関では事前審査(仮審査)と本審査の二段階で、審査を行います。審査の期間は金融機関にもよりますが、事前審査だと即日から1週間程度、本審査では2~3週間を要します。手続きがスムーズに進んだとしても、申し込みから融資の実行までに早くて2週間、通常は1ヵ月以上かかると見ておきましょう。

なお、申込書類に不備があると融資の実行が遅れる場合もあります。融資が遅れると入居日も遅れますから、余裕をもってスケジュールを組むことが大事です。

・事前審査と本審査の違いは?

事前審査も本審査も、基本的にはチェックされる項目は同じです。契約者の収入や年齢、返済期間、他のローンの借入額など、さまざまな項目をチェックされます。

大きな違いは、審査をするのが金融機関だけかどうかという点です。

事前審査では、住宅ローンを申し込んだ金融機関だけがおこない、契約者の返済能力を確認するための審査となります。

一方の本審査では、金融機関だけでなくローンの保証会社も含めて行います。保証会社とは、万が一契約者が返済不能になった場合、契約者に代わって残債を支払ってくれる機関

です。たとえば、契約者が自己破産をした、重度の障害を負ったなどの場合に、「物件を売却して返済できるか」「団体信用生命保険(団信)の保険料で返済可能か」という視点から、審査をおこないます。そのため本審査では、返済能力に加えて物件の担保力やローン契約者の健康状態などの確認も行います。

なお、提出する書類も事前審査と本審査では多少異なります。詳しくは、後ほど説明します。

・住宅ローンの事前審査(仮審査)について

住宅ローンの最初の関門が、事前審査(仮審査)です。事前審査を申し込むタイミングは、不動産会社や施工会社と契約をする前。分譲建売住宅なら購入する物件を決めたときに、注文住宅なら工事の見積額が確定してから、申し込みます。契約後に審査に落ちると、手付金が戻ってこない可能性がありますので、必ず契約前に事前審査を申し込みましょう。

・事前審査に必要な書類

事前審査を申し込む際には、金融機関所定の申込書のほか、以下の書類も必要です。必要書類は金融機関によって異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。

・金融機関所定の申込書

・健康保険証

・本人確認ができるもの(運転免許証やパスポートなど)

・源泉徴収票または確定申告書のコピー

・課税証明書または住民税決定通知書(給与所得者のみ)

給与所得者と、自営業者や会社役員などの給与所得者ではない方とでは、提出する書類が若干異なります。

給与所得者は源泉徴収票と課税証明書または住民税決定通知書が求められますが、自営業者は直近3期分の確定申告書を求める金融機関が多いです。

・審査期間について

事前審査にかかる期間も、即日で回答するところもあれば1週間程度かかるところもあります。

最近は、Webで事前審査ができる金融機関も多く、必要書類を提出しなくても申し込みができ、スピーディーに審査をしてくれるところもあります。急ぎの方は、Webの事前審査がおすすめです。

・事前審査の審査項目と審査基準

主な審査項目として、契約者の年収や年齢、勤続年数、返済期間、返済負担率、他のローンの借入状況などがあり、金融機関によって異なります。

年齢は借入時(現在)だけでなく、完済時の年齢も審査基準としているところが多いです。一般的に金融機関では、安定した収入がある定年退職時(65歳)までに完済するよう求める傾向にあります。完済時の年齢が65歳を超える場合は、返済期間を短くするか借入額を減らすなどの対策が必要です。

・事前審査に通りやすくするには?

年齢のほか、審査に落ちやすい人には共通項もあるので、注意点として紹介しましょう。

注意点の一つは、勤続年数。一般的に、勤続年数は3年以上(自営業の方は事業開始から3年以上)を基準としている金融機関は多いです。申込時に直近3期分の確定申告書の提出を求めるところは、勤続年数もチェックされていると考えて良いでしょう。なお、フラット35のように勤続年数を求めない住宅ローンもありますから、転職や起業したばかりの方は、こうした住宅ローンを選ぶのも一手です。

また、ほかのローンの借入状況も大きなポイントになります。自動車ローンやカードローンなど、他にも借り入れが多い方は、借入可能額を減らされる可能性があります。住宅ローンを申し込む前に、できるだけ返済するよう努めましょう。

なお、これらのローンや税金などの支払いに関しては、過去にさかのぼって滞納履歴もチェックされます。おおむね5年以内に滞納した経験のある方は、審査に落ちる傾向があるため注意が必要です。

・住宅ローンの本審査について

事前審査をクリアしたら、本審査に進みます。申し込むタイミングは、不動産売買契約または工事請負契約を結んだ後です。

本審査では、物件の担保力も評価基準になります。ローン契約後、万が一返済ができなくなった場合に、金融機関は物件を競売にかけるなど債権回収に走ります。物件の担保力を確認するうえで、売買契約または工事請負契約を済ませる必要がありますので、契約したら速やかに申し込みましょう。

・本審査に必要な書類

提出書類は、事前審査と重なるものもあります。どちらの審査にも必要なものは、あらかじめ2通用意しておきましょう。本審査に必要な書類などは、以下の通りです。

・健康保険証

・本人確認ができるもの(運転免許証やパスポートなど)

・源泉徴収票または確定申告書のコピー

・課税証明書または住民税決定通知書(給与所得者のみ)

・事業税納税証明書(自営業者のみ)

・住民票(家族全員が記載されたもの)

・印鑑証明書

・預金口座(通帳)のコピー

・不動産売買契約書のコピー

・重要事項説明書のコピー

・実印

このほか、建築図面やパンフレットなど物件概要がわかる資料、建築確認済証、登記事項証明書など、物件に関する資料を求める金融機関もあります。必要書類は、あらかじめ確認しておきましょう。

・審査期間について

審査にかかる期間は、2~3週間が目安です。金融機関だけでなく保証会社もチェックするため、事前審査より長くかかります。

なお、事前審査は通過しても本審査で落ちるケースも少なからずあります。その場合、借入希望額などの申込内容を見直すか、他の金融機関で申し込むといった対応が必要です。

いずれにしても、早めに申し込むことで対応しやすくなりますから、売買契約または工事請負契約後、速やかに本審査の申し込みを行いましょう。

・本審査の審査項目と審査基準

事前審査の審査項目に加え、本審査では物件の担保力や団体信用生命保険に加入できる健康状態にあるかも確認されます。

たとえば、築年数の古い中古住宅を購入する場合、担保力が小さいとみなされ、審査に落ちる可能性もあります。

また、健康状態については「告知書」という問診に答えるのが通例です。レアなケースですが、健康診断の結果などを求める金融機関もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

・住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)の締結

本審査をクリアすれば、金融機関と住宅ローンの契約を結びます。この契約のことを「金銭消費貸借契約」といいます。

この契約と合わせて、団体信用生命保険と火災保険の契約も行います。ほとんどの住宅ローン商品は、団体信用生命保険と火災保険への加入をローン利用の前提条件としていますから、一緒に契約を行いましょう。

・契約後にキャンセルは可能?

審査に落ちることも想定し、複数の金融機関に住宅ローンを申し込んでいる方は多いです。本審査に通過した金融機関も複数ある場合には、利用しないところにキャンセルを申し入れることになります。

では、金銭消費貸借契約の締結後、これをキャンセルして、ほかの住宅ローンで契約することは可能なのでしょうか。結論からいうと、可能です。ただし、キャンセルした金融機

関には数万円から数十万円の解約手数料が発生します。余計な費用を生まないためにも、住宅ローン商品をしっかり比較することが大切です。

・住宅ローンの融資実行

金銭消費貸借契約を結んだら、いよいよ融資の実行となります。

融資実行日には、不動産会社または施工会社の担当者と金融機関の担当者、司法書士などが集まり、融資内容の確認や登記登録の手続きをおこないます。登記登録は、自分で法務局に出向いて手続きをすることも可能ですが、抵当権設定の書類作成などで手間がかかることから、司法書士に依頼するのが通例です。

問題がなければ融資実行を依頼し、指定口座に振り込まれたのを確認します。そして、そのお金で不動産会社または施工会社に手付金を除いた額を清算し、売買契約は完了です。

その後、司法書士は抵当権設定の登記申請を行い、住宅ローンに関する手続きも完了します。登記完了の書類は、後日、司法書士から送られてきますので、大切に保管しましょう。

・住宅ローン控除の申請も忘れずに

住宅ローン利用者は、所得税などが控除される「住宅ローン控除」が受けられます。これは、住宅ローン残高の1%を所得税や住民税から控除されるという制度です。

控除期間は10年間(令和2年12月末までは、最長13年に延長されます)。トータルで最大400万円、長期優良住宅や低炭素住宅の場合は最大500万円が還付されます。

なお、住宅ローン控除を受けるには確定申告が必要です。給与所得者の場合も、初年度だけ確定申告を忘れずに行いましょう。

確定申告の際には、金融機関から送られてくる「年末残高証明書」を添付する必要があります。年末残高証明書は年末に近づくと送られてきますから、こちらも大切に保管しておきましょう。

・まとめ

住宅ローンの審査が通るか、気になっている方も多いかもしれません。ただ、住宅ローンを利用するうえで最も大切なことは「無理のない返済プランを立てること」です。

金融機関も、無理なく返済できるかという観点で審査しますから、住宅ローンの申し込みをする前に借入可能額をシミュレーションし、滞りなく返済できる資金計画を立てることで、審査に通りやすくなります。

将来の資金計画を想定するのは、難しいことかもしれません。SAWAMURA建築設計では、住宅ローンや資金計画のことをはじめ、土地の選び方や間取りの決め方など、家づくりに関する無料相談会を実施しています。お気軽にお問い合わせください。

 

 

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